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タキシードの選び方

タキシードというのは特別な日に着るアイテムです。そのため日頃から馴染みがある人は多くなく、タキシードを選ぼうとすると何を基準に選んで良いか分からなくなってしまうという人がほとんどでしょう。実はタキシードの選ぶ基準は大きく、二つしかありません。一つは後で紹介しますが、シンプルであること。タキシードを含め男のフォーマルというのはもともと、いかにレディを引き立てることができるか、という「ファッション」よりも一層深い次元でのお洒落を目指しています。ですから過度な装飾のついたタキシードや、ギラギラと光る下品な光沢感などは、表面だけ飾ってしまう滑稽なものです。そこで二つ目、タキシードは品質で選ぶこと。品質の良いタキシードは非常に上品な光沢感があります。それはギラギラとしたサバのような光ではなく、まるきり美しい女性の黒髪に光るような自然でやわらかな光です。そんな光沢感を持ったタキシードは、非常に上品でエレガント、そして女性を引き立てます。だって、いくらシンプルであっても、質の悪いタキシードでは、頼りがいの無い男だと思われてしまう。それに男は「選ぶ目」で他の男と差をつける必要があります。まずは品質の良い生地を扱っている店を判別できる力。そして好みの生地を自信を持って選ぶ力。

タキシードというのはシンプルであるほうがお洒落であることが多いです。妙なトリミングの入ったタキシード、アクセント色の入ったタキシードなどは、日本が独自に引き継いできた負の遺産です。なぜならこれらは大昔にアメリカで流行り、すぐに廃れたファッションなのですから。そういうわけで、タキシードの着こなしを学びたかったら結婚式場で見せてもらうようなレンタルタキシードのカタログではなく、海外セレブのパーティや結婚式の写真を見てみましょう。もちろん、そういった着こなしがたくさん出てくる映画などでも構いません。彼らは装飾品などはほとんど身につけず、黒やダークネイビー、上質な白などのタキシードをシンプルに着こなし、その紳士的な立ち振る舞いでタキシードを「もの」にしている。これが見習うべき着こなしなのです。シンプルにしかし完璧なサイジングで着こなしたタキシードはまったく、どんなお洒落なスーツもかなわないほどダンディなんです。